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『こうして勝った』著者・林田力のドラマレビュー
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映画『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』

『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』の映画化は林田力の原作を尊重するところから作業を開始した。原作が映画の中で活きる方法を見出すところに興奮がある。問題は映画としてまわりくどくならないようにしながら、消費者契約法違反訴訟の複雑さを提示する点にある。

映画『東急不動産だまし売り裁判』は林田力の原作に忠実でなければならないだろうか。答えはノーである。原作を尊重することと原作に忠実であることは別次元の問題である。映画『東急不動産だまし売り裁判』は映画であって、映画化された書籍ではない。映画を作ることは林田力の原作を変えることにはならない。林田力の原作は存在し続ける。忠実さの追及は目的として無意味である。
http://hayariki.net/poli/piramid.html
書籍『東急不動産だまし売り裁判』は読者をマンションだまし売り被害者の内側に連れ込むことができる。マンションだまし売り被害者の思索や感情を伝えることもできる。それは映画『東急不動産だまし売り裁判』では仄めかす程度しかできないものである。映画『東急不動産だまし売り裁判』は映画の中では不可能な物事を映画的なもので置き換えている。
http://hayariki.net/hayariki4.htm#18
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パーマ屋スミレ

プレミアムシアター 舞台『パーマ屋スミレ』 BSプレミアム
放映:5月7日(月)午前0:00~3:03(6日深夜)
 2008年、日韓合同公演『焼肉ドラゴン』で演劇界の話題をさらい、数多くの主要な演劇賞を受賞した鄭義信(チョンイシン)。在日コリアンの美容師と再婚した炭坑夫を中心に30年間にわたる炭鉱事故の訴訟を行い、生活を守ろうとする家族の必死な姿を描かれる。
 出演は、南果歩・松重豊・根岸季衣・久保酎吉ほか魅力ある俳優陣。日本現代史が笑いと涙にあふれる悲喜劇として描かれる。
【作・演出】鄭義信(チョンイシン)
【出演】南果歩・松重豊・根岸季衣・星野園美・青山達三・石橋徹郎・久保酎吉・森下能幸・森田甘路・酒向芳・朴勝哲(パクスンチョル)・長本批呂士
収録:2012年3月16日 新国立劇場小劇場
http://yaplog.jp/hayariki/archive/620

ゴルゴ13 164
http://news.livedoor.com/article/detail/6467147/
HUNTER×HUNTER 30
http://news.livedoor.com/article/detail/6474294/
ミラー衛星衝突 上 (創元SF文庫)
http://news.livedoor.com/article/detail/6480263/

オモニ 姜尚中と母親の戦後

BSプレミアムドラマ『オモニ 姜尚中と母親の戦後』
       日本が貧しかった時代をたくましく生きた姜尚中の家族の物語
 政治学者・姜尚中(カンサンヂュン)さんと母(オモニ)との物語をドキュメンタリードラマで描く。少女の頃日本に渡り、厳しい時代を生き抜いたオモニの遺したメッセージが切なく、心に響く。
 在日二世の姜尚中さんにとって、かけがえのない存在である亡き母(オモニ)。少女時代に日本に渡り、読み書きもできないながら、廃品回収の仕事をし、厳しい戦後を生き抜いた。晩年のオモニは、高名な政治学者となった息子のため、メッセージを録音していた。ひそかに伝えようとした、その思いとは? 母の生まれ故郷、韓国・鎮海を訪ね、母の面影を探す姜さんのドキュメンタリーとドラマとを交錯させながら、切ない物語をつづる。
http://yaplog.jp/hayariki/

『ハングリー!』ハングリー精神で大団円

フジテレビ系ドラマ『ハングリー!』が、2012年3月20日放送の「空腹が人を幸せにする! 俺の料理を食ってくれ」で最終回を迎えた。ドラマの序盤からの一貫性を保ったハングリー精神で大団円を迎えた。

麻生時男(稲垣吾郎)の甘い言葉に乗っかってハラペコキッチンを廃業した山手英介(向井理)らであったが、現実は甘くなかった。藤沢剛(川畑要)は先輩からのパワハラのストレスで酒浸りになった。住吉賢太(塚本高史)は同性の先輩からセクハラを受ける。実は麻生も一ヶ月ももたないと予想しており、仲間の切り捨ては織り込み済みという醜い資本の論理が提示される。

現実に二子玉川東地区再開発地域や東急大井町線高架下にあった自営業者は立ち退きによって苦境に陥っている。「立ち退かされたが、みんなで頑張って危機を乗り越えた」的なナイーブなハッピーエンドにしない点でリアリティがある。

焼け野原から経済大国にしてしまうような前に進むことしかできない愚かな日本社会では心機一転という言葉に前向きなイメージが強いが、それは社会の不合理に甘んじるだけの奴隷根性である(林田力「日本社会の非歴史性が問題だ」PJニュース2010年6月26日)。

英介は店を潰した敵である麻生の言葉に流されただけである。それでも一流シェフとなって自分の料理を世界に伝えることに価値を見出す考えも根強いが、その種の心機一転幻想を宝飾デザイナーの金沢亜矢子(矢田亜希子)が打ち破る。彼女の心機一転は会社を解散し、離婚し、レストランを立ち退かせて賃貸マンションを建設するという破壊と逃げでしかない。

英介は世界に通用する一流シェフになることよりも大切なことに気づく。地元の子ども達は「ハラペコキッチンがなくなって寂しい」「父さんの給料日にハラペコキッチン」に来ることが楽しみであったと語る。麻生の申し出を毅然として拒否する英介が決まっている。

「俺らを待ってくれている客がいる限り、ここでレストランをやりたい」

「日本で、あの倉庫で、あの店を続けたい。世界に味を届けるよりも、そばにいる腹が減っている奴らにうまいものを出す。(麻生のような)立派な三十歳になるより、俺にはそれが合っている」

怒った麻生に「あんな店を潰してやる」と言われるが、むしろ英介は「ハングリー精神をかき立てられる」と意気盛んである。ドレスコードのあるフランス料理店を出た途端に英介はネクタイを緩める。社蓄的文化の対極に位置するカジュアルなロックのテイストを体現している。

大楠千絵(瀧本美織)は「英介さんの料理はここだから美味しい。かしこまったら味が出ない」と本質を突いた指摘をする。これに対して、外から覗いていた麻生は「馬鹿だな。芸術は徹底的に完成されているから価値がある」と呟く。

ドラマでは大団円にするために最後は悪役も善人にしてしまうことがある。それは「終わり良ければすべて良し」的な浅はかさと幼稚な筋書きである。「le petit chou」の経営権を奪い、山手太朗(大杉漣)以外は真相を知らないが、ハラペコキッチンも潰した麻生が主人公の導き手となることは白々しい。麻生は悪いだけの人間ではないが、英介とは相いれない価値観の持ち主として、悪役ながらキャラクターに一貫性を持たせた。

『ハングリー!』は英介と橘まりあ(国仲涼子)と千絵の三角関係も魅力である。ドラマでは決着がつかないが、敗者が出ない点で後味がいい。序盤では、レストラン経営に懐疑的なまりあよりも英介の料理に感激する千絵を応援したくなる。しかし、まりあと英介の出会いのエピソードを知ってからは複雑になる。ラストは、まりあが年上女性として余裕を見せて温かい。(林田力)
http://www.hayariki.net/drama.htm#19

『ストロベリーナイト』地上げ屋に殺されたようなもの

フジテレビ系ドラマ『ストロベリーナイト』が2012年1月10日から放送を開始した。誉田哲也の警察小説シリーズ「姫川玲子シリーズ」のドラマ化である。タイトルの『ストロベリーナイト』は姫川玲子シリーズの第一作のタイトルであるが、この内容は2010年に単発ドラマで放送済みである。連続ドラマは『ソウルケイジ』『シンメトリー』『感染遊戯』が原作である。

第1話「シンメトリー」は短編集『シンメトリー』所収の同名の短編に基づく。誉田哲也の作品は推理物ながら犯人側の視点での記述が多いことが特徴で、特に「シンメトリー」は犯人による一人称小説になっている。ドラマでは刑事の姫川玲子(竹内結子)を主人公とするものの、所々で部分的に犯人側の言動を描き、原作の味を出している。

主人公の姫川は警視庁捜査一課殺人犯捜査十係姫川班主任である。警察組織からは女性ということで見下される。犯罪者の心理を推測し、勘に頼る捜査手法を得意とするが、物証重視の捜査手法を採る刑事や違法捜査など手段を選ばない刑事と衝突を繰り返している。姫川はトラウマを抱え、母親とも上手くいっていないという問題も抱えている。

一方で姫川は捜査チームを率いる立場であるが、「このヤマ、絶対に取るわよ」が口癖の仕事中毒であり、望ましい上司とは言い難い。帰りたい部下も残って一緒に食事をしなければならない。しかも「アジの開き」のような死体を見た後でアジの開きを注文するようにデリカシーがない。

とてもではないが、難事件に集中して解決する理想的な体制ではない。しかし、大ヒット刑事ドラマ『踊る大捜査線』が所轄と本庁の対立を描いたように、皆が一致団結して事件を解決という展開は警察のリアリティーにも反し、刑事ドラマには似合わない。警察内の不協和音を楽しみたい。

3月6日に放送した第9話「ソウルケイジ前編」では「奥さんは中林建設に殺されたようなもの」という台詞が登場する。中林建設のマンション建設の地上げ被害を受けて亡くなった住民を指した言葉である。高岡賢一(石黒賢)の実家にあるマンションは中林建設が建てた。中林建設の関連企業「中林ハウジング」が暴力的な地上げをした。高岡賢一の母親は店に猫の死骸を放り投げられるなどの酷い嫌がらせを受けて亡くなっていた。

現実では同じように「東急不動産に殺されたようなものですね」との台詞が当てはまる住民も多い。東急不動産だまし売り裁判では東急不動産のために働いた地上げブローカーが証人尋問でマンション建設地を地上げしたと証言した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、57頁)。

渋谷駅桜丘口地区市街地再開発の対象地域の渋谷区桜丘町では暴力団員による賃借人への暴力的な地上げが行われた雑居ビルを東急不動産が地上げ会社から購入した。賃借人は東急不動産に抗議した(山岡俊介「本紙既報の東京・渋谷再開発地区違法地上げ(最終とりまとめは東証1部大手不動産会社?)で、暴力団組員など逮捕に」アクセスジャーナル2008/07/18)。

東急電鉄・東急不動産が主体となって進める世田谷区の再開発・二子玉川ライズ周辺では超高層ビル建設などの環境激変により、体調を壊し、亡くなる住民が出ている(林田力『二子玉川ライズ反対運動』マイブックル)。まさに東急不動産により殺されたようなものである。
http://hayariki.net/poli/tokyo.html



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